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ひんやり感

ブログです。

教室

ここは学校の教室で、今は朝早い。先生はどこかに行ってしまって、教卓には誰も立っていない。黒板は綺麗に掃除されて、まだ何も書かれていないままだ。窓の外は早朝の青白い明るさで晴れている。さっきまでは小鳥の囀りが聞こえた。それが止むと、同級生達…

私怨(カット版)

私はドアを開けて外に出た。外は薄暗く狭い通路だった。あまり長くない通路だという事が分かった。突き当たりの天井から光が差し込み、その光めがけて梯子が掛かっているのが見えたからだ。私はそこまで歩いていって、梯子を上った。梯子は鉄製でひんやりと…

アルバイトのショート・フィルム

アラームの音楽はジャクソン・C・フランクの「ブルース・ラン・ザ・ゲーム」だった。iPhoneのバイブレーションは耳に障るが、目覚ましなのだからそれでいいのだろう。私は眠りから這い出し、緑のシャツに袖を通した。眼鏡をかけると、指先が動かせる程度には…

K公園に関するショート・フィルム

冬の夜のK公園はひどく寒かったことを憶えている。星空は澄んでいたし、草花は露に濡れていた。僕達は公園の入り口から五分かもう少し歩いたところにある、広い原っぱの真ん中に居た。そこには小さな円形の広場があって、幾つかのベンチが並んでいるのだ。僕…

星に関する報告

真夜中の教室はしんとしている。僕は窓際の席に腰掛ける。教室は暗いが、窓辺は月光に明るんでいる。僕は窓の外を見る。夜空は澄みきっている。星はビー玉のようにふくらんでいて、飴玉のように見える。僕は窓をあけて、そのうちの一つを手にとる。星は冷た…

五月のある日

五月のある日、僕は友達と一緒に学校をさぼっていた。何かくだらないことを話していて、時間はゆっくり流れた。学校から少し歩いたところにある公園に居た記憶があるから、天気は曇りか晴れで、しずかな昼だった。やがて友達は学校に戻り、僕は家に帰った。…