大石悠風也の日報

ブログです。

夢日記・宇宙船

宇宙船は移動する小さな集落のようなものだった。地球は壊滅していたものの、集落はそれなりの生活を存続させているのだった。ある時、住民全員の共倒れを免れるために、口減らしが必要となった。

さて、あと一人だけ居なくなれば、残りの皆は生きて行ける。しかし、集落内には階級や戦争がなく、皆平等な生活を送っている。そんな中で、そう簡単にことが行えるのか?答えはイエスだった。日々の雑務に対して異様に非協力的な、どうにも役に立たない者が、丁度一人だけ居たのだ。俺だ。皆は俺のような役立たずは他に居ないと口々に言ったし、実際にそうなのだった。

と言うわけで、俺はたちまち縛り上げられ、暗く狭い倉庫の隅に転がされてしまった。皆は「あとは殺すだけだ、早くやってしまおう、俺たちが生きていくためにはあいつの死が必要なんだ、云々」などと述べ、俺の命は風前の灯であった。

そこに、ライトノベルばりに都合良く、俺を庇う少女が現れた。

「みんなどうしてそんなひどいことが言えるの!あの子は私たちと同じ一人の人間なのに、どうしてそんなことしなければならないの?」

俺は倉庫の床に転がって耳をそば立てていた。嗚呼、頼もしい人が居るものだ、と思ったが、皆に丸め込まれて、結局、少女は癇癪を起こしてしまった。

「もういい、それなら私が殺す!」

それから間も無くして、倉庫の扉が開いた。顔を上げると、先ほどの少女がショットガンを抱えてこちらに銃口を向けている。外から差し込む照明は後光のようだ。銃口の奥から果てしない闇がこちらを覗き込んだ。俺は銃口から目を逸らすため、縛られた身体を芋虫のようによじり、土下座の出来損ないのような体制になって、来るべき死を今か今かと待っているのだった。