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ひんやり感

ブログです。

教室

ここは学校の教室で、今は朝早い。先生はどこかに行ってしまって、教卓には誰も立っていない。黒板は綺麗に掃除されて、まだ何も書かれていないままだ。窓の外は早朝の青白い明るさで晴れている。さっきまでは小鳥の囀りが聞こえた。それが止むと、同級生達はみんな深い眠りに就いてしまった。それきりここには何の音もしない。車が遠くを走っていく音も、誰かの話す声も、風の音も。あまりに静かで、朝の光の音が聴こえてきそうだ。ーーもしそんな音があるなら。少し広い空間にある静寂は、その分だけ大きなものに思える。だけどそれは怖いものじゃない。それは春先の涼しい毛布のようだ。俺はさっきなんとなく辺りを見回して、あなたが一人で起きていたことに気付いた。あなたもこの静けさを毛布のように感じたりするのだろうか?俺はあなたに向かって、なんだか静かだね、と話しかけてみようと思った。