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自由、それは松屋

おれは時々、働きに出かけた日などに、松屋牛めしをお持ち帰りで購入して路上で食べる。味噌汁がつかないのは心惜しいが、店内で食う方がコロナの感染リスクも高そうなので、やむを得ずというところがある。でも、もともとそういう食い方が好きなのだ。

 

八王子駅周辺、ごちゃついて煤けた空気の中、表通りから一本外れた路地に立ち、行き交う車通りを眺めながら牛めしを取り出す。フタを開けて、空いた片手でどうにか取り出した七味の小袋を噛み千切って開封し、肉の上にかける。その七味は風に飛ばされて、結局三割くらいしかかからなかったりする。七味+三割=7+3=10なので、おれは実質十割の七味をかけることに成功してると言える。

 

断言してみよう。スーパーおしゃれなフレンチを夜景の中で嗜むより、道端で牛めしを食う方が楽しいしうまいし安いし早くて超強(ちょうつよ)なのだ、と。

 

飲食バイトの経験から言ってこぼしまくったり残しまくったりするのはどうかと思うけど、行儀のいい食事をしなきゃいけない、というのも違うと思う。自由に、雑に飯を食うというのは心のコリをほぐすには結構いいのではないかと思うし、道端で牛めしを食ってるやつが無数に存在している方が、落ち目のアジアの小国、というムードが漂い、この国をおれの好きな感じの日本に近づけることができる。

 

だから、これを読むあなたがピカピカの家で優雅に暮らすハイカラなお兄さん・お姉さんであったとしても、ぜひ道端で牛めしを食べてほしい。吉野家でもすき家でも、なんでもいいのである。よろしくお願いします。