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さとこの手術、とりあえず終わりました。

さとこの手術おわりました。

声をかけて下さった皆様、

本当にありがとうございます。

 

今回は足のふくらはぎの筋肉の内側にある血管の腫瘍を除く手術だったので、多分メスを深く入れることになったんじゃないかと思う。(※比喩ではない)

終了後、執刀医のベテランっぽいおじさんがやって来て、「切除した腫瘍はこのまま検体に出しちゃいますね。見ます?」

と言われたので一応見たんだけど、よくわからないカタマリで結構グロかった。さとこのお母さんはすかさず写真を撮っていた。まあさとこも後で一応見たいような気がしたので問題無い。

 

さとこはひとまず生きて病室に戻れたのでそれは良かったんだけど、ふくらはぎの傷がやっぱり痛むみたいで、鎮痛剤を点滴してもらうことになった。看護師が鎮痛剤を持ってきたタイミングで「これはなんていう薬ですか?」と尋ねら「『なんとかかんとかっていう汁』です(おれが失念したのであって、実際にはその薬の名前)」と言われた。看護師は気を配って「アレルギーなどお持ちですか?」と訊いてくれたので、さとこがロキソニンと相性が悪いことを伝えたところ、一度その鎮痛剤は回収して、医師に確認した後、別の鎮痛剤を持って来た。先程のものでも問題が無いはずなのだけど、少し系統が近いものなので念の為違うものにしてくれたらしい。薬の名前を確認しておいてよかった。さとこは全身麻酔の眠りから醒めたばかりの朦朧とした腕をもたげ、おれに向けて親指を立てた。

正直言って、かつてヤク中の生活をしていた名残で興味本位に質問しただけだったのだが、結果的にそれが功を為したと思う。どんな経験でも時々役に立つタイミングがあるんだなと思った。ヤクだけに…。

 

と言う訳で、もしこれから入院する誰かに付き添う機会のある方が居たら、病院に任せっきりじゃなくて、なるべく「これはなんですか?」とか、事前に説明したアレルギーであっても、抜かりなく情報共有出来ているかとか、細やかに疑っておいたほうが良いかと思います。あと少し前に書いた記事と重複する話だけど、病院の処置で改善しなかった疾患を抱えている方には大病院の総合診療科をおすすめします。さとこはそこに行くまでに十年を要したけど、他の方は、最初からそこに行けば、早めの解決が望めるかもしれないので。

 

今日は午前中に病院に行って、さっきまで病室でさとこと一緒に居た。明日からは数日間仕事なので、もう見舞いに行くことは出来ない(さびしい)けど、順調に行けばあさってには退院できるらしい。数日会えないというだけで、術後の経過に対する不安も相俟ってのことではあるけど、おれはなんだか泣きそうになってしまうし、さとこの方はもっと心細いことだろうと思う。それから、一緒に音楽をやったり生活できる人が居るということが、ひいては自分や他の誰かが共に生きていられるということが、どれだけ不安定に成立していることなのかと、改めて痛感した。大袈裟だけど、大袈裟じゃないと思う。ここにみんな居るって、当たり前だけど奇跡でもあると思った。

 

手術が無事に終わったら、次の課題はおれの転職だ。高尾という僻地に暮らす以上、長時間の通勤は諦めるとして、まとまった休憩やバス代ぐらいは貰える会社で働き直したいと思っている。それだけじゃなくて、音楽や文章を書くことについても、その他のいろいろも、今よりもっと心をこめてやっていけるようにしたいと思う。何はともあれ、さとこが元気で居てくれたらいい、あとはなんでもいいや。